私はこれまでLAでイベントを開催したことがありませんでした。地元のネットワークも、会場のコネも、自分たちのコミュニティもありません。そんな中、400人以上がLA Tech Weekのパネル「More Done, Same Team」に登録し、10月15日には、サンタモニカで満員の会場にビルダー、創業者、オペレーターが集まり、チームが実際にAIエージェントをどう活用しているかを語り合いました。
もしあなたが、地元のつながりゼロからテックイベントを企画しているなら、このプレイブックはあなたのためです。私はOkouでマーケティングを担当しており、今回のイベントの多くの作業を自社のAIチームメイトOkouで進めました。ここでは、その実際の様子も正直にお伝えします。
内容は2部構成です。まずイベントを作る(基盤)、次に人を集める(ファネル)方法です。
パート1:テックイベントの基盤を作る
1. 成功の定義を決める
これが最重要です。何かを予約する前に、自分にとって「成功したイベント」とは何かを定義してください。その答え次第で、他のすべての設計が変わります。
主な目標は素晴らしいゲスト体験ですか?それとも、一定数の有望なリード獲得など、純粋に数字ですか?この2つは全く異なるイベントになります。
私たちの場合、リード獲得は目的ではありませんでした。有望なリードはあくまでボーナス。本当の優先事項はブランド認知度の向上でした。素晴らしい体験を提供し、Okouの価値観を伝えることが目的でした。
2. 目的に合わせてフォーマットを設計する
目標が決まったら、イベントのすべての要素がその目的に沿うように設計します。私たちの場合は体験とブランドが軸だったので、3つのパートを設計し、それぞれに役割を持たせました:
- パネル: 実践的な知見と知識の共有。これが私たちのブランド価値の体現です。参加者が力を得て、情報を得たと感じてもらうこと。
- フード&ハッピーアワー: 飲食を通じて自然に交流できる時間。夜が仕事のように感じず、楽しいものになるように。
- オプションのOkouテーブル: 会場後方に設置し、興味のある方が気軽にOkouについて知ったり挨拶できるスペース。押し売り感やプレッシャーはありません。

パネル前に交流するゲストたち。ステージは会場後方に設置
大まかな参加人数は想定しておきますが、まだ確定しないでください。多すぎると体験が損なわれます。会話がしづらくなり、列が長くなり、会場が圧倒される雰囲気になります。実際の人数は予算次第で決まるので、次のステップで考えます。
3. コストを洗い出し、優先順位を決める
フォーマットが決まったら、コスト構造を把握します:会場、登壇者、飲食、備品。すべてが同じ重要度ではありません。
| 項目 | 柔軟性 | 理由 |
|---|---|---|
| 会場 | なし | 収容人数、エリア、集まる層を決めます。良い会場は特にTech Weekのような繁忙期はすぐ埋まります。 |
| 登壇者 | なし | パネルがメインなら、登壇者がイベントの核です。 |
| 飲食 | あり | ケータリングは調整可能。ここが予算の調整弁です。 |
| 備品・ノベルティ | 最後 | 他の項目の残り予算で計画します。 |
柔軟性のない項目から調査し、費用感を把握します。私たちの場合は会場が最優先でした。次に計算します:この人数を呼びたい場合、会場費はいくらか、残りで何ができるか?
最初は50~60人を目標にし、予算内で現実的か調べました。見積もりによって計画が変わり、計画が変わるとまた見積もりを取り直す…という往復です。数回調整するのが普通です。
決定の順番も重要です。なぜなら、ある決定が他の決定に影響するからです:
- 会場が登壇者に影響。 場所によって依頼できる人や来てくれる人が変わります。
- テーマが登壇者に影響。 話したい内容によって適任者が決まります。
ですので、まず会場とテーマを確定し、次に登壇者を決め、最後に飲食を調整します。
備品は最後です。会場と飲食の費用が分かってから、残りで何ができるかを決めました。
4. タイムラインを作り、Okouで進捗管理
決定の順番が決まったら、タイムラインが必要です。正直に言うと、私は計画を立てるのが嫌いです。そこで Okou に任せ、分かっていた日付、予算、参加者層、開催したいイベントの種類を伝えました。8月6日、Okou は Tech Week の日程を調べ、すべての起点となる締切(主催者の申請締切は8月21日)を見つけ、そこから逆算して、各タスクにチェックボックスのある日ごとの計画にまとめました。重要な締切だけを抜き出したものが以下です。必ず守る必要があったのは、会場と登壇者をともに9月8日までに確定することでした。他の予定はそれに合わせて調整できたからです:
| 締切 | その日までにやること |
|---|---|
| 8月6 | 計画作成:Tech Week日程、外部締切(主催者申請8月21締切)、10月15から逆算した日別タイムライン |
| 8月21 | LA Tech Week公式カレンダーに主催者申請 |
| 8月30 | 会場候補を絞り込み:問い合わせ完了、全見積もりを総額化 |
| 9月8 | 会場・登壇者確定(可能なら対面)、初回告知投稿 |
| 9月13 | デザイン・ノベルティ・ケータリング候補・告知チャネル決定 |
| 9月20 | ノベルティ発注・ケータラー決定 |
| 9月21~24 | 備品確定、Tech Week・Luma公式掲載申請 |
| 9月24 | 告知投稿開始、以降はコンテンツカレンダー運用 |
| 10月2~10 | 登壇者ごとにスポットライト投稿 |
| 10月8 | 1週間前リマインダー送信 |
| 10月10 | ケータラー支払い、備品印刷・設営 |
| 10月12 | 登壇者準備コール |
| 10月14 | 登壇者ミートアップ&24時間前リマインダー |
| 10月15 | イベント当日:2時間前リマインダー、5開場 |
2つの重要な締切は守れました。会場は8月31に仮押さえ、9月9に契約。パネルは9月第1週に確定し、初回告知は9月8に投稿しました。

Okouで管理した運営計画:1日1ブロック、全タスクにチェックボックス(9月9~14)
Okouで作成。Okouで自分のイベントを計画。
実際に助かったのは毎朝のリマインダーです。Okouがその日の最重要タスク3つ、RSVP進捗、7日以内の締切、予算状況を毎朝通知してくれたので、全体を頭で覚えておく必要がありませんでした。チェックインを開いて、次のタスクをこなすだけです。
私が守ったルール:Okouは調査・下書き・リマインドは担当しますが、予算を使うことや社外への連絡は必ず私が最終確認しました。
5. 実行:会場・登壇者・飲食
計画が決まったら、各項目は「調査→連絡→比較→候補絞り→現地決定」のループです。Okouが下調べ、私は最終判断。会場と登壇者は柔軟性がないので、候補が出揃ったら現地に飛び、3会場を見学し、登壇者とも直接会ってその場で決定しました。
会場
会場は最も時間に余裕がないので最優先です。8月下旬、サンタモニカ・ベニス・カルバーシティ周辺の20会場に連絡。Okouが各見積もりを読み、総額(会場・飲食・税・必須手数料)を計算し、約$6,000の総予算(うち$5,000が会場・飲食)と照合してくれました。条件に合うものは見学依頼の下書きも作成。安いがマイクやプロジェクターなし、良いが満室や日程が合わないなど様々でした。
![]()
会場管理表:18会場に連絡、全返信を会場・飲食予算$5,000と比較(非選択会場は匿名化)
Okouで作成。Okouで自分のイベントを計画。
BLANKSPACES Santa Monicaは残り2日しか空きがなく、全額返金可能な仮予約で押さえ、その週に3会場を現地見学。BLANKSPACESはAV完備、規模も理想的、ターゲット層に合うエリアで決定しました。
登壇者
最初から名前ありきではなく、まずテーマ(AIエージェント、AIチームメイト。ただし非技術的)から始めました。非技術者やチーム向けに分かりやすくしたかったので、パネルで答えたい質問をリストアップし、Okouで候補者を評価しました。
Okouは登壇依頼メール(録画同意・SNS用素材含む)、準備コール招待、各登壇者の管理表(経歴、写真、同意、準備コール、進捗)も作成。9月第1週には4名の実務家+共同創業者Ming、私がモデレーターでパネルが確定。LA出張時には可能な限り全員と対面しました。登壇者は肩書きでなく、テーマごとに割り当てました。
また、最終ラインナップ以外にも数名に「もし欠員が出たら代打で登壇可能か」も打診。バックアップを確保し、実際には使いませんでした。
![]()
登壇者管理表:初回連絡から進行表まで
その後は準備:質問リスト付き登壇者ガイド、3日前の準備コール、前日まで調整した進行表、前夜のカジュアルな登壇者ミートアップで全員顔合わせ。

Okou作成の登壇者ガイドより:イベント当日と進行表
飲食
ケータリングが一番大変でした。Okouが20社を1シートで管理し、全返信を総額(飲食・配達・税・使い捨て・手数料)にまとめて比較。ボックスランチのみや現地スタッフ必須など合わない形式は除外し、候補を絞り込み。最低注文額が予算オーバーの業者も多かったです。

Okou作成のケータリング概要:形式、予算上限、見積もり評価ルール
![]()
Okou管理のケータリング表:21社、50・60人分の総額(業者名は匿名)
Okouで作成。Okouで自分のイベントを計画。
どれだけ注文するかが難問でした。RSVPは変動中なので、早期に人数を決めず、複数の人数シナリオで見積もりを取り、各人数に対応できる業者をリスト化、発注期限を設定。イベント数日前に実際のRSVP数を見て最終発注しました。
地元業者にドロップオフ形式で依頼し、$900強で収まり、予算内で完了。次のステップの楽しい部分に予算を回せました。
6. 小さな工夫を加える
基本がしっかりしてこそイベントは成立しますが、この2つの工夫で個性が出ました。
事前に参加者とつながる。 登録者にはOkouから短いLinkedInメッセージを送り、「その夜に期待すること」と「パネルに聞きたいこと」を質問。回答を登壇者に共有し、ステージ上の質問は実際の参加者から集めたものに。「どこから始めればいい?」「AIエージェントのビジネス価値はどう測る?」など。事前に多くの方とつながれたのも、当日出席率が高かった理由だと思います。パネル後、ある参加者が「自分の質問を取り上げてくれてありがとう」と声をかけてくれました。

登録者の質問を各トピックの下に折り込んだ登壇者ガイド(抜粋)
Okouで作成。Okouで自分のイベントを計画。
運用の注意点:Okouは私が承認したメッセージのみ、1回の送信数も制限し、既に連絡済みの方は除外。大量の個別連絡は失敗しやすいので、必ず自分で管理しました。

Q&A中の会場からの質問
本当に使えるギフトを贈る。 Okouで会場・飲食の大きなコストを把握した後、備品予算が残っていることが分かりました。印象的かつ実用的なものをと考え、80冊のカスタムノートを作成。Okouが生成したUTM付きQRコードも印刷し、ノートから自社サイトに誘導・流入計測できるようにしました。

全参加者に配布したノート:表紙とUTM QRコード付き裏表紙
もし予算があれば、最初の数ページに「今日、自分のAIチームメイトに任せたいこと:______」と印刷したかったです。私たちのサービス内容を伝え、実際に使ってみるきっかけになります。
パート2:イベントファネルで人を集める
ここまでが基盤です。優れたテックイベントでも、会場に人がいなければ意味がありません。集客はファネルです。各段階ごとに注視すべき数字と、調整できるレバーがあります。

イベントファネル:4段階と1つの基盤
どこか1段階が崩れると、後の段階で挽回できません。コンバージョンしないページはリーチを無駄にし、フォローアップしない満員の会場は夜全体を無駄にします。
7. リーチ:コンテンツ計画と他者のオーディエンス活用
Okouでコンテンツカレンダーを作成。毎日何を、どのチャネルで、誰が投稿するかを決めました。あとは毎日その日の投稿を作り、予約または投稿するだけ。毎朝のリマインダーで進捗管理。

コンテンツカレンダー:1日1投稿、アカウント、進捗状況
私たちは9月24のローンチ投稿から始め、各登壇者にスポットライト日(Rain、Ritu、Jeff、Sharon、Ming、10月2~10)、最終週は毎日投稿、イベント後はお礼投稿。登壇者ごとに日を設けることで、各自が自分のネットワークに自然にシェアできました。
LAに自前のコミュニティがなかったので、最大のリーチは他者のネットワークから得ました。コミュニティパートナーが共催・告知してくれ、CMU III同窓会ネットワーク、Santa Monica New Tech、Smart Tech、PM Social Club、Venice Chamber of Commerceなど、登壇者も自身のオーディエンスにシェア。各登壇者にはグラフィックと投稿文を用意し、ほぼ手間なくシェアできるようにしました。

イベントページのコミュニティパートナー
リーチが足りなければ、チャネルを増やします:パートナー追加、共催拡大、登壇者シェア増加。ただし、効果の薄いチャネルもあります。あるコミュニティは1回のメール配信で$1,000を提示し、見送りました。Freeや登壇者など温かいチャネルに注力しました。
8. RSVP:コンバージョンする掲載ページを作り、毎日追跡
イベント掲載ページは、関心をRSVPに変える場所です。作成前にOkouで類似イベントや自分の過去イベントを調査し、タイトルや説明、カバー画像の作り方を分析。その上で下書きを作成し、スマホの小さなサムネでも見栄えするまで調整。カバーはHTMLで作り、日付・ロゴ・名前が正確に表示されるようにしました(画像生成AIはよく間違えるため)。
タイトルも途中で変更。「Can AI Teammates Unlock Your Next Stage of Growth?」から「More Done, Same Team: AI Agents Panel + Happy Hour」に。短く、形式が明確で、シェアしやすくなりました。掲載はPartifulをメインに、Luma、Eventbrite、LA Tech Week公式カレンダー、コミュニティカレンダーにも掲載。

Partiful掲載ページ上部:新タイトル、カバー、日付、基本情報
会場から逆算して考えます。50~60人を目標に、無料イベントは3倍のRSVPが必要という経験則から、約180人を目指しました。Okouがこれを日割りし、Partifulで1日6人、Lumaで10人のペースを設定、毎朝のチェックインで実数と比較。「順調か?」が行動可能な数字になりました。

運営計画の毎日チェックイン:Partifulリスト人数、9月9~10月14、2026
9月は登録が伸び悩みましたが、10月に登壇者スポットライトやパートナー投稿で加速。イベント当日までに3プラットフォーム合計287人の承認ゲスト、さらに100人以上がウェイトリストに。
登録が伸び悩んだら、掲載ページを改善。他イベントから学び、直接フィードバックももらいましょう。別の主催者に聞いたところ、新タイトルは文脈がないと分かりにくいとの指摘。外部の率直な目線は貴重です。
9. 出席率:リマインダー送信(地味だが効果大)
これはご存じかもしれませんが、本当に効果があります。多くの欠席は気が変わったのではなく、単に忘れているだけ。ですので、計画的にリマインダーを送りましょう:
- 1週間前
- 数日前
- 24時間前
- 開場2時間前
手間は少なく、RSVP者の出席率が確実に上がります。当日は約60人が来場し、満員で目標上限に到達。リスト外の2人も、会場前のバナーを見て飛び入り参加。外看板も集客の一助です。

Q&A中の満員会場
結果まとめ
- 会場には約60人、満員(目標は50~60人)
- 登録400人以上、Partiful・Luma・Eventbriteで287人承認、ウェイトリスト100人以上
- 投稿・パートナー経由で推定25,000インプレッション
- イベント前後1か月でOkou公式ページ新規フォロワー72人
でも一番印象に残ったのは数字ではありません。ある参加者が「Tech Weekで一番心に響いたパネルだった」と言ってくれたことです。

ショー後のパネル
次にやること
イベントは終わりましたが、仕事は続きます。事後フォローアップは今も進行中で、このブログもその一環です。誰にフォローしたか、何が成果につながったか、今後の改善点は別記事でまとめます。
この方法で次のイベントを運営したい方は、Okouで始めて、イベント概要を持参してください。本記事の計画・管理表・毎日のリマインダーはすべてOkouで作成しました。
関連記事:AIは何を記憶すべきか?SF Tech Weekのディナー、10月12週のプロダクトアップデート(パネル写真付き)。





